<   2017年 10月 ( 2 )   > この月の画像一覧

突然炎のごとく

先日、自殺をする瞬間をぐうぜんに見てしまったのですよ。
犬のさんぽで線路沿いを歩いていたら
数十メートルむこうの踏み切りで待っている若い男性がいて
ああ まだ踏み切り開かないなー
なんて見ていたら、
そのひとが踏み切りの遮断機をひょいとあげて、入っていって
待ちきれずに行ったのかなと思ったら、すぐに電車が来て
その電車が通り過ぎたあとには、誰もいなかった、、、

あまりにも突然のことだったので、何が起きたのか一瞬わからなかったし
自分が見た人影は幻だったのかなと思ったんだけど
その電車は止まってしまって、
ああ・・・・・と事態を理解しました。
さすがに線路の状態を見る勇気はなかった。。

さっきまで居たひとが、突然居なくなる。
しかもそれは、ものすごくあっけなくって
それからずっと、どこかでショックな気持ちを引きずっています。
自分が見たのが、彼がこの世にいた最後の姿で
本当にそれが自分で良かったのだろうか、と。

******************************************************************

SNSで、すぐに死にたいってつぶやく人を何人か知っていて
どこまで本気なのかはよく分からないけれども
自分自身はそういう気持ちになったことがないので、その人の気持ちがよくわからない。
だいたいその人たちの前後のつぶやきを見ると
もっと良い生活をしたい、的な、生への執着がちゃんとあるので
まぁそういう口癖の人なんだろうな 程度に捉えている。
別に面識ある人たちじゃないし。

なんだろう、死というものは、そんなに綺麗なものじゃないと思う。
そのひとが居なくなったって、世界は何も変わらず流れてゆくし
そのひとが生きて残した綺麗じゃないものは、一緒には消えてくれないし
何より残された肉体は、直視が憚られるようなもので。
ただ自分という意識が何にもなれずに消えてゆくだけ。
人間ですらなく、モノとなって、それは粛々と処理されてゆくだけ。
もう悩んだり、悲しむことすらできない。
死にたいとまで思って守ってきた自分自身が無くなるなんて、本末転倒だと思う。

******************************************************************

知っている人の訃報をきいたり、自分の家族が病気になったり
ということが、年をとるにつれて
当たり前だけど、どんどん増えてきて
それにつれて、自分自身もいつか死ぬんだろうなあ ということを
事実として実感してくるようになってきた。
今の自分の生活は、その為の準備期間なのかもしれない と
どこかで思っている部分があって
だから、昔の音源を整理したり、持ち物をどんどん処分していったりしているのかな。
自分の人生があと何年残っているのかは、分からないけれども。

きっと皆が思うんだろうけれども
身の回りのものを、何も心配がないように整えたのちに
すうっと眠るように終われるような薬を飲んで静かに終わりたいな と思う。
でも、誰かに見守られたくはないな。
誰かをのこして死んでゆくのは嫌だなと思う。
ひとりで勝手に、できることなら誰にも気づかれずに死にたいし
自分が死んだら、なんにも残さずに
自動的に物体としても消えてなくなってしまいたい。
まぁ 知らないひとたちに粛々と処理されてゆくのでもいいかな。。

犬がうちに来てから、
可愛くて可愛くてそれはそれは幸せなんだけど
ときどき、この子は自分よりも早くいなくなってしまうんだろうと思い
その時をひとりで勝手にシミュレイションしては、しくしく泣いています。
でも犬はそんなことを考えたりはしない。
できれば、そんなことを考えたりはしないで、ただ楽しく生活してゆきたかった。

実は自分は、あまり生まれ変わりを信じていないので、
全く、死というものに希望を感じない。
天国地獄という概念も、実はたいして信じていない。
仕方なく、その時が来たら、それを受け入れるしかないんだろうなと思う。
今はまだ、その域には達せていないので
おそらく後悔だらけになっちゃうんだろうなと思う。
いや・・・案外、ま、いいか、なんて思うのかもしれない。
f0154000_14274214.jpg

by wankorosan | 2017-10-12 14:30 | ヒトリゴト

曲を葬る儀式

いつかものすごく時間ができたらやろう・・・いつか・・

とずっと思っていたことのひとつに、
「過去の自分のテープをデジタル化して残す」というのがありました。

実家に大量のテープ類が残っておりまして
ジェニーが1stアルバムをリリースする前に作っていた
カセットテープのデモテープと
自分がMTRを入手したころ、嬉しくて録音しまくっていた
宅録のマスターテープたち。

もう10年それ以上も、その中身を確認することはせずに
ずっと実家へ送ったまま放置しっぱなしだったのです。

でも、何となくずっと心の片隅にはあって
今でも新しい曲を考えているときや、何でもないときに
ふわっと頭の中に流れてきたり、あんな構成で曲を作ったっけと思い出したり。

それらは思い出ではあるんだけど、
思い出であるゆえに、
どこか美化・・・すごい良いものを作ったという、その時の思いが強く残っていて
それを心の支えにして新しい録音を続けていた部分もあって。。

だから少し、実物をあらためて聴いて自分で再評価するのも
ちょっと怖いかなという気持ちもありました。

自分で言うのも何ですが
多重録音を自分自身で出来るようになった頃の勢いは、本当にすごかった。

当時は週6、7でアルバイトを入れていて、今よりもぜんぜん時間が無かったのに
曲づくりのペースは今の比じゃないし、
(やっぱり時間じゃないんだ、と思う)
常に部屋の片隅にマイクがセットされたMTRが置いてあって
バイトから帰ったら録音、休みの日は録音、
または部屋で音楽を聴いているかレコードを買いにゆくか。

それまでモヤモヤと抱えていた、自分も何かを作りたいという欲望が
一気に爆発して
自分があこがれていたあの人やあのバンドみたいな曲を、自分の手で作り出せる!
という喜びにとにかく満ち溢れていていました。
(実際は、あこがれのあの人やあのバンドとはだいぶ差がありましたが)

それを いまでも
過去の栄光のように、どこか引きずっているのを自覚していて
自分はやろうと思えば、いつでもあの頃のモチベーションに戻れるんじゃないか
と どこか思っているところがありました。
でも実際は、「ああ やらなきゃ」と思ってやっている部分がある。
誰かと何かを約束している訳でもないのに。
f0154000_20404239.jpg

そして
夏の間、あまりにも録音部屋は暑くてどうしようもなくて。
何もしたくない。でも何かしないといけないような気がする。
どうしたら良いのかよくわからなくなっていたときに
とある方からきっかけを頂き、このテープ音源の整理を粛々と進めてゆきました。
ものすごく時間ができたのは、まさに今現在で
今やらなければ、もうやらないに違いない!と 思い立ちました。

バンドのテープは、
自分は歌っているわけでもないし演奏すらしていない(リズムマシンだから)
ので、ごくごく客観的に聴くことができました。
若くてピュアでキラキラしたバンドをプロデュースしているような気分。

でも、なんとなく録音した頃の気持ちはずっと覚えていて
あれも出来るようになった、これも出来るようになった
そしてどんどん上がって行く知名度とバンドのクオリティ。
あれもやりたい、これもやりたい!もっともっと!
という、なんともピュアで上向きな気持ちだったと思います。

そして自分の宅録も、残っているものはデジタル化してゆきました。
全部とっておいてあると思っていたけど、
覚えているけれども残っていないものが結構あってショック。。

そのサウンドには、バンドと同じようなイノセントさがありましたが
当たり前だけど、その頃の自分の曲たち、録音たちは
今の自分の想像を超えていなくって・・・
(だって自分で作った曲だから)

そして、自分は自分の想像を超えたものでないと心を動かされない。。

その事実は特に何という衝撃も全く無く、静かで、、、
そして、その頃の自分を呑み込んだ、今の自分があって
20年前にはもう戻れないんだ というごく当然の結論に至りました。
いや ずっと分かっていたことを、ちゃんとお腹に収められた というのか。

色んな音楽を知れば知るほど、色んなひとに出会えば出会うほど、
自分の進むべき方向がよくわからなくなるし、
曲を作っていても迷うことがどんどん多くなる。

「この先にはいったい何があるんだろう?」
というクエスチョンの答えは、知らないほうが良いのかもしれない、
ということだって、
今は知っている。

どんな曲を作ったら良いのか分からなくなってしまう事さえあるんだ
なんて日が来るという事を
20年前の自分は夢にも思わなかった。
けれども
ふわふわと、自分の周りを彷徨っていた過去の曲たちを
しっかりと捕まえてアーカイヴ化して
そしてハードディスクという墓場へ綺麗に葬りました。

たぶんこれらを聴きなおすことはしないと思います。
その代わり、自分の宅録だけ
ネットで1週間だけフリーダウンロード公開しました。

ありがたいことに予想以上のダウンロードがあって、
これらを録っていたときに、もしこんなツールがあったらどうだったのかな
なんて、ちょっと思ったけれど
人に聴かせるあてもなく、ただただ録音を続けた当時の自分の思いの
行き場・・・墓場ができたような気がします。

ちいさなターニングポイントですが
思いのほか気持ちがすっきりして、新しい曲を綴ってゆけそうな気がします。

by wankorosan | 2017-10-12 13:26 | 音楽とか