たとえば、
初めて降りた駅からしばらく歩いたとき あまりにもありふれた景色に、内心がっかりしながらも そこを歩く人たちの暮らしに思いを馳せてみたり。 この景色は自分にとっては、割とどうでも良いぐらいに平凡だけど ここで暮らしてきた人たちの想いが沢山染み付いていて あの路地にあの思い出が あの看板にあの記憶が 満ち満ちているんだけれども 全ての景色は、ただそこにあるだけで 意味というのは、思い込みという言葉にそのまま置き換えてしまっても 構いはしないんじゃないかな 街だけでなくて、建物の中でも、誰かの家でも。 そこでずっと過ごしてきた人たちの記憶は、その人だけのもので ふらっと入った自分には、あの路地とその路地の見分けもつかない。 わたしは、ここにいるのに、いない。 そしてわたしの思いや記憶は、ここではないどこかに 置いている。 街は、巨大な水槽であって 中身は流動的で流れ続けている。 街は、悲しんだり喜んだりもしない。 けれども、わたしたちは ここはわたしの街と、口にしてしまう。 口にすればそれは嘘になる。 というような曲を今作っております。 ※追記 できあがりました。 出来上がってみると、風景は風景のままである というつもりで作り始めたのに なんだか逆説的な感じになってしまいました。 ノスタルジー。 次のアルバムに、収録いたします。
by wankorosan
| 2014-03-07 19:15
| 日常な感じ
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